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Ask the Artist Vol. 2: Studio Heartbreak ― インディーアニメーションを支えるSupernoteの力2025年10月15日 今回の「Ask the Artist」第2弾では、インディペンデント・アニメーションスタジオ Studio Heartbreak のディレクター、A. Siopao 氏をお迎えします。
Studio Heartbreakは、デビュー作となる短編アニメーション『The Lovers』で注目を集めました。予告編 だけでも再生数は250万回を超え、SNS上では20万人以上の熱心なファンコミュニティが生まれています。 当初、A. Siopao さんの方から私たちにご連絡をいただきました。Supernoteのつくりの美しさ、そしてアニメーション制作の発想を支える創造ツールとしての可能性に心を動かされたそうです。私たちも、Supernote Manta が彼らの制作過程に自然に溶け込み、活用されている様子を見て大変うれしく思っています。このインタビューでは、彼ら独自の創作プロセス、インディーアニメーション(自主制作アニメーション)の世界での挑戦、そして未来への展望についてお話を伺いました。 それでは、インタビューを始めましょう! インディーアニメーションの世界は、業界の中ではまるで孤島のように小さな存在かもしれません。それでも、あなたたちは20万人を超えるファンコミュニティを築き上げました。クリエイティブディレクターとして、作品の物語性とコミュニティの期待との間で、どのようにバランスを取っているのでしょうか?観客の声が作品に影響を与えることはありますか?そして、単に「作品を作る」だけでなく、「人の心を動かす作品を作る」ための秘訣とは何でしょうか?多くの場合、「ファンや批評家の声は気にせず、自分の作りたいものに集中すべきだ」というのが一般的なアドバイスですよね。でも、私たちの場合は、制作の過程をオープンに共有できたのが本当に面白い体験でした。もちろん、物語の感情の核を守り、それがぶれないようにすることはとても大切です。でも、今の時代はオンライン上でたくさんの人とつながれる。まるで、観客という存在そのものが、アイデアを投げかけたり質問したり、一緒に考えたりできる相手のようなんです。
人々が何かに賛同したり、反対したり――そうした動きを実際に目の当たりにすると、本当に圧倒されるような感動を覚えます。 「紙の質感」や「手に伝わる摩擦感」の重要性についてお話しされていましたね。
アイデアがまだ形にならない段階から、どのようにしてSupernote上で洗練された絵コンテへと仕上げていくのでしょう?また、手で描くという行為は、アニメーションの一枚一枚に込められる感情の深さにどのような影響を与えると思いますか?その瞬間のひらめきや勢いを、Supernoteはどのように捉えているのでしょう? 私は長い間、かなり「アナログ派」で、絵コンテはほとんど紙に描いていました。
自分専用のテンプレートを作って、何百枚も印刷し、それを黒いバインダーに挟んで学校中持ち歩いていたんです。Supernoteは、私にとってまさに両方の世界のいいとこ取りだと思います。iPadはどうしても表面がツルツルしすぎてガラスのように感じてしまうし、紙の絵コンテでは当然できない機能もあります。だからこそ、次の作品の絵コンテづくりやコンセプト出しを、このタブレットで行うのが本当に楽しみなんです。外に持ち出してリサーチやスケッチに使うのも、今からワクワクしています。 InkFlowアプリによって、Supernoteはプロ仕様のペンタブレットとしても使えるようになりました。この機能が加わったことで、外出先やデスクでの制作プロセスにどのような変化がありましたか? 使っていてすごくワクワクしますね! もともとペンタブレットも持っているのですが、側面のボタンはほとんど使わず、いつもキーボードショートカットで作業していました。Supernoteのサイズ感と書き心地は、私のワークフローにちょうどぴったりなんです。
この機能は本当に気に入っています😊 絵を描いたり絵コンテを作ったりする以外に、Supernoteの機能を『The Lovers』のような複雑なプロジェクト管理にどのように活用していますか?たとえば、スケジュール管理やショットリスト(撮影指示リスト)の作成などに使っているのでしょうか?それともまったく別の用途ですか? 特に便利なのはカレンダーのノート機能ですね。
各工程にどれくらいの時間を割くかをざっくりと描き出したり、個別の締切を書き込んだりしています。以前はこれをFigmaボードで管理していたのですが、すべてをひとつの場所にまとめておけるのは本当に快適です。 もし未来をのぞけるとしたら、創作のプロセスをもっと自然で人間的にしてくれる理想のテクノロジーとは、どんなものでしょうか?Supernoteはその理想にどれくらい近い存在だと思いますか?そして、次の一歩はどこにあると思いますか? うーん、これは難しい質問ですね。 私がこれまで見てきた中で、アートの世界で本当に「かっこいい」と感じる技術は、過去の表現を新しい形で蘇らせるものが多いと思います。 個人的には、テクノロジーが作品そのものに「素材としての痕跡」を残すようなものが好きなんです。たとえば、絵具の質感や筆のタッチが、その作品のジャンルや表現を形づくってきましたよね。だからこそ、E Inkディスプレイには特別な魅力を感じます。ピクセルの粒子が、見せたいときは浮かび上がり、隠したいときはすっと消える。その微妙な存在感と質感が、自分の理想にいちばん近いんです。 「インターンに落ちた若者たちが、たまたまDiscordの通話で意気投合して生まれたのがStudio Heartbreakだった」と語っていました。とてもドラマチックな始まりですね。 同じように、自分のオリジナルキャラクター(OC)でいっぱいのスケッチブックを抱えながら、挫折や行き詰まりを感じているアーティストたちに、あなたならどんなアドバイスを送りますか? 最初に「No」と言われたくらいで諦めないでください。
自分が本当に何をしたいのか、なぜここにいるのかをよく考えてください。語りたい物語は何か、それを誰に届けたいのかを想像し、インターネットの力を使ってその相手に届くように動きましょう。 どんなに複雑な物語にも核となるものがあるーーそれは感情の入り口です。その核を誠実に、はっきりと伝えられれば、必ず相応しい観客は見つかります。人は「自分が見られている」と感じられる物語に集まるものです。そこに焦点を当てれば、あとは自然についてきます:)
Studio Heartbreakが制作中の作品『The Lovers』は、フィリピンを舞台にしたダークファンタジー調のアニメ作品で、魚料理人とセイレーンの切なくも魅力的な愛の物語を描きます。クラウドファンディングでは40万ドル(約4,000万円)を超える支援を集め、彼らの挑戦は、多くの若いクリエイターに勇気を与えました。大手スタジオの制約にとらわれず、「本当に伝えたい物語」は、世界のどこにいても人の心を動かせる。そのことを、彼らは自らの手で証明してみせたのです。
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