海から生まれた形を、再び海へ還す

Every Supernote Manta is Now Giving Back to the Sea with Manta Trust

2026年1月

デザインのプロセスは、いつも一筋縄ではいかない。

むしろ、遠回りで、混沌としていて、思い通りにいかないことのほうが多い。Supernote Mantaの開発においても、私たちは早い段階で行き詰まっていた。できる限り薄くしたい。しかし、モジュール構造は維持したい。さらに、上部に配置したUSBポートの使いやすさも妥協したくなかった。結局、選択肢は二つに絞られた。「見た目は洗練されているが、構造に無理があるもの」か、「機能性は十分だが、どうしても厚みが出てしまうもの」か。どちらにも納得できないまま、時間だけが過ぎていった。

正直なところ、チーム全体が疲弊していた。そこで私たちは、一度デスクを離れることにした。考えるのをやめ、ただ眺めるために水族館へ足を運んだ。

そこで目に飛び込んできたのが、マンタだった。

巨大な体を持ちながら、水中を滑るように進む姿。力強さと同時に、不思議な軽やかさがある。まるで、海の中を飛んでいるようだった。そして視線は、自然と頭部へ向かった。 特に目を引いたのが、「頭鰭(とうき)」と呼ばれる部分だ。流線型を壊すどころか、その形を決定づけるような突起。それは余計なものではなく、そこに存在する必然性がある形だった。

その瞬間、答えが見えた。 Mantaの「フィン」デザイン。USBポートと電源ボタンを収めるあのわずかな傾斜は、まさにマンタの頭鰭から着想を得たものだ。行き詰まっていた設計上の課題は、海の中で解決された。

それ以来、「Manta」は単なる開発コードネームではなくなった。 マンタという生き物を調べるうちに、私たちは別の事実も知ることになった。 彼らは今、決して安泰な状況にあるわけではない。 乱獲や環境悪化により、「海の貴婦人(または鳥)」と呼ばれるマンタは数を減らし続けている。

ある夜、海洋生物についてリサーチを続ける中で、私たちは Manta Trust という団体に出会った。

彼らは、巨大で顔の見えない組織ではありません。マンタの研究者、教育者、そして保護活動家たちが、現場で、そして海の中で、地道に活動を続けているプロフェッショナルな集団です。すべては、マンタとその生息環境を守るために。

私たちは、彼らにコンタクトを取りました。このデバイスに「名前」と「形」を授けてくれた存在に対し、何も恩返しをせずにいるわけにはいかない。そう強く感じたからです。 そして、一つの「形」にすることに決めました。

2026年1月1日より、Supernote Mantaが1台販売されるごとに、1ドルを「Manta Trust」へ寄付いたします。この寄付金はすべて、直接団体へと届けられます。

決して大きな金額ではないかもしれません。 それでも、Mantaを手にする一人ひとりが、このデバイスの原点となった生命を、少しずつ支えていくことができる。マンタがこれからも長く、海を滑るように泳ぎ続けられるように。

Supernoteはこれまで、自分たちがどんな存在でありたいかを、できる限りありのままに伝えてきたつもりです。 「集中を促す、少し特別な道具」をつくること。それが私たちの仕事です。同時に、この世界の一部として、何に目を向け、何を大切にするかを問い続ける企業でありたいとも願っています。

Manta Trustとの取り組みは、その最初の一歩にすぎません。 これからの成長の過程で、私たちのコミュニティと響き合うような、動物保護や環境に関わる活動をさらに模索していきます。「長く愛される道具」をつくること。 そして、「長く続いていく環境」を支えること。 その二つは、同じ延長線上にあると信じています。

私たちの歩みに加わっていただき、ありがとうございます。 これからの道のりについても、またお伝えしていければと思います。